病理標本観察


 顕微鏡観察法は病理医によって色々とは思いますが,基本的に弱拡大
の観察より始めます.そして,弱拡大のパターンを良く観察し,組織構
築のパターンに乱れ(正常と違う所)を見つけ出して,中拡大,強拡大
と倍率を上げて,病変の詳細を観察して診断します.正常な組織は整然
とした大変美しい組織構築をしています.この美しい組織構築を破壊す
るのが病気なのです.一般に組織構築の破壊が強ければ強いほど悪い病
気なのです.したがって,腫瘍においても良性腫瘍よりも悪性腫瘍のほ
うが強く組織構築を破壊します.標本を観察する時,初心者は病変(細
胞)が大きく見えるということから,すぐに倍率を上げたがるのですが,
強拡大では組織構築を見ることが困難です.病理医にとって重要なポイ
ントは,弱拡大における組織構築のパターン認識なのです.



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