悪性腫瘍の進行度・TNM分類・病期分類

悪性腫瘍の進行度
 潜伏がん・・・ラテントがんとも呼ばれます.臨床的に気付かれていないがんが,死後の解剖によってはじめて発見されるがん.

 偶発がん・・・手術によって摘出された臓器に,偶然発見されるがん.

 潜在がん・・・オカルトがんとも呼ばれる.転移巣が先ず発見され,その後の検査により原発巣が発見されるがん.

 早期がん・・・一般に小さく,浸潤の程度が浅く,転移を認めないがん.治療により高率に治癒し得るがんです.胃癌,子宮頚癌に見られる早期がんは,手術によりほぼ100%治癒することが期待されます.

 進行がん・・・一般に大きく,浸潤の程度が深く,転移を認めるがん.治療により治癒することが困難ながん.

 末期がん・・・がんにより全身転移により,全身状態が悪化し,数週ないし数ヶ月で死にいたる状態のがん.がんが身体に必要な栄養を奪い,全身が消耗した状態を悪液質といいます.


悪性腫瘍のTNM分類
 T・・・腫瘍の大きさ,浸潤の程度を表す.T0〜T4まである.

 N・・・リンパ節転移を表す.T0〜T3まである.

 M・・・遠隔転移の有無を表す.M0は転移なし.M1は転移あり.


悪性腫瘍の病期分類
 病期T・・・原発部位にがんが限局しており,転移の見られないもの.

 病期U・・・原発臓器内ないし周辺部にがんが広がっているが,転移の見られないもの.

 病期V・・・所属リンパ節へのがん転移は見られるが,遠隔転移の見られないもの.

 病期W・・・遠隔転移の見られるもの.

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